2007年09月10日

前編:「男たちの挽歌」サントラCD発売までの軌跡、詳細版。

「男たちの挽歌」サウンドトラック再発売記念という事で、
本日、つい先ほど緊急取材を行ってきました。

あまりにも内容が濃いため、
急遽「男たちの挽歌」特集カテゴリをサイドバーに追加しまして、
「前」、「中」、「後」編に分けましてご紹介します。



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まず前編。
「男たちの挽歌」サントラCD発売までの軌跡、詳細版。



プロローグ

90年代後半。

レコーディングエンジニアで、作曲もこなす多彩な音屋「遠藤智博」
彼の元に仕事が舞い込みます。

横浜に当時存在した「トライアロウ」
(当時はまだ「大丸商事」と名乗っていた頃の話。)

その仕事ととは、
ブルース・リー25周忌を記念して、
過去のLP版をデジタル化し香港でリリースされたサントラCD6枚組みに
大丸で特典CD「Dance eith Dragon」を制作
セットして7枚組みCDとして輸入販売したいという企画。

大丸商事さんのお陰によりブルース・リーのサントラ盤は、日本にて見事発売されることになる。


ブルース・リーサントラ.JPG


ここでサントラファンは、特に香港映画ファンはお気づきになるはずです。
そう、ブルース・リーの映画音楽「燃えよドラゴン」以外は全て、
「男たちの挽歌」と同じ、作曲は「ジョセフ・クー」なんです。


ブルース・リーサントラ2.JPG


ブルース・リーファンでもあり、
「男たちの挽歌」ファンでもあった遠藤さんは、
このとき、仕事先の香港で嫌というほど「男たちの挽歌」のサントラ、
及び音源そのものを探しまくるも、原版は残っておらず、
(もしかしたらあるかもとの事ですが、はっきりしないそうです)
どうしてもないなら、自分で作ってみようかなと考えます。

ブルース・リーファンの集まる飲み会で、
それこそ映画音楽談義に「花が咲き」、
これだけファンが居るなら喜んでもらえるかもと云う気持ちで、
「ローランドSC-88Pro」音源を使用して「テーマ曲完コピ版」を作成。

とはいえそこはプロの音屋の仕事、音源は完璧に再現され、
初お披露目の再には、だれもが耳を疑うほど、
見事に「男たちの挽歌」テーマ曲そのままだったのです。





98年〜2000年にかけて。

当時のトライアロウ社長が、
この曲を聴き、企画版の制作を決定!

2000年、今では幻となったレア版
「男たちの挽歌」
28曲入りサウンドトラックスコアBOXセットが発売となります。


男たちの挽歌BOXセットCDジャケット.JPG

男たちの挽歌BOXセットCD中身.JPG


ここまで読んでいただいてお分かりのように、
そうです、このサントラ盤は「遠藤智博」さん制作による、
何と完全リメイクバージョンだったのです!


なので2000年BOXバージョンは、完全インストゥルメンタルとなり、
音源にローランドSC88-Pro、フルートとギターが生音で再現されました。
曲が劇中フェードアウトされているものは遠藤さん自身のアレンジで、
サントラにはアレンジトラックとして収録されています。

しかし先ほども書いたように、あまりのグレードの高さから、
本家「ジョン・ウー」「チョウ・ユンファ」もこのサントラBOXを購入。
(もしくはファンからの贈り物かも?)


その評価は「本物」となったのです。


その後発売された「男たちの晩歌」セカンドエディション。

男たちの挽歌セカンドエディション.JPG

このサントラは、さらに遠藤さんの情熱が香港を飛び回り、
結果として、1作目でチョウ・ユンファが2丁拳銃で襲撃に行く際の音楽、
「楓林閣」等、映画内で使用された歌入りの音楽も収録。
リマスタリングバージョンとして再発売されたものです。


さらにこの時から表記が
「サウンドトラック&スコア」と変更されます。


それは歌入りや、このサントラから映画のSE(台詞や効果音)が挿入されたため、
「サウンドトラック」はその意味で、
「スコア」は遠藤さんの制作という意味でつけられています。



しかし当時悲しい出来事も起こっていました。


インターネットによる販売網も当時はまだ確立されておらず、
このBOXセットは1000セット製作されたにもかかわらず、
300〜400セットほど販売されただけで、
何と残り700セット近くが廃棄処分されてしまったのです・・・
残念で仕方ありませんトホホホ・・・




2007年、サントラ復活!!

それから実に7年の月日が過ぎました。
横浜トライアロウは倒産(ホームページだけは何故か残っている)
遠藤さんは独立され有限会社スタジオポッドを設立。

遠藤さんはこの時、音源の再リリースを企画し、
今回「男たちの挽歌」セカンドエディションが、ついに復活。

自社での販売はもちろん、
より広くAmazonでも取り扱われるようになったのです。


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このように、このサントラは、ファンによるファンのための、
情熱が一杯詰まってリリースされた企画版で、
だからこその最高のクオリティーと伝説を生み出し、
今日まで「男たちの挽歌」伝説の一つとして語り継がれるに至った訳です。

こんな素晴らしいエピソードが、
このサントラにはあったという事に、私は深く感動しました。


※販売はスタジオポッド本社とAmazonにて。

有限会社スタジオポッド
http://www.studio-pod.co.jp/

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※男たちの挽歌・特集!!記事一覧を見る。

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posted by 良一郎 at 20:47| Comment(4) | TrackBack(1) | 男たちの挽歌・特集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
拝啓オーナー殿
ここまでの情報追跡公開本当にご苦労様でした!
自分も当時トライアロウのサントラの愛聴購入者の一人ではありましたがここまでの内部事情に踏み込むなんて頭が下がりっぱなしで地につきそうです。
「英雄本色」2ndも素晴らしいですが、死亡遊戯のSE入り紙ジャケ版はマジで泣きそうな位かっこよく今でも愛聴しております。
「英雄本色」スコアは、発売当時も2チャンやブログでの話題で、忠実にコピー演奏した作品とは存じてまして感心感動して皆唯一の心の拠り所として涙して聞きこんでいたものですが、今回またご苦労された裏話やメイキングを伺うとまた感慨もひとしおです。プロジェクトXのようなドラマを有難うございました。
実は例のAMAZONへのリンクを一言コメントに残していたのが自分です。オークションで再び何枚も出回り始めたので即流通をチェックして知った訳ですが、未だこの事実を知らず、みんなで高額で競り合っているのを見ると他人事ながら歯がゆく思い、ついあのような乱暴な物言いをしてしまいました。皆さん本当に待ち望んで入手したい気持ちが解るので・・・。トラブル覚悟でオークションの質問欄にでも書き込んでみんなに声を大にして知らせたい!スタジオポッドの事を知って欲しい!
遠藤氏も熱い魂の結晶を同好の志に届けたい想いから再販したのだと勝手ながら察しております。
あの素晴らしい伝説の旧セットが700部も廃棄の末路を辿ったなんて今更ながらの事実に涙が出ます。
せめてコンベンションで地道に・・・。委託引き受ける人は結構いたのでは・・・?
本当今更ですが。
なんか思うがまま長々と書き連ねてしまいましたが、今回の件とても感銘をうけました。また今後も調査がんばって下さい!
(関係ありませんがUFOもこれくらいがんばって作って欲しかったですよね・・・とりあえずトランスフォーマーには安心。楽しみデス。)
Posted by hiro at 2007年09月16日 22:35
良一郎様 hiro様そして遠藤智博様
 
本日、Amazonから「英雄本色オリジナル スコア アルバム」届きました。
開封ももどかしく針を落としました。(ウソです。でも私の年齢47歳だと、本当に楽しみにしていた音楽には、そう言うレコード時代の表現が合うんです。)
無駄話は兎も角、素晴らしい出来上がりで感動しました。

実は、2000年に監ライ・アロウさんから発売された「サウンドトラックスコア TACD00002」盤は当時、青山にあった香港映画グッズ専門店で2,800円で購入して持っていました。

昭和62年春の封切時、CX系列等であれだけ派手に予告CMを流した話題作なのに一向にサントラ等が出る気配なし、モデルガン業界・雑誌は随分気合を入れて特集を組んでいたように記憶しております。
公開から10年以上を経てからやっと巡り会ったサントラは、一寸シンセ色が強いなとは思いましたが、「挽歌T・U」及びアレンジトラック計28曲収録には、とても興奮しました。

ただ、あの美しいまでに非情な襲撃シーン「楓林閣」のバックに流れていた中華歌謡曲(陳小雲又は卓依女亭どちらの「免失志」かは当時不明)や、「子供たちの歌」が未収録なのは残念だなと、遠藤さんのご苦労も知らずに思っていました。

その後発売された「男たちの晩歌」2ndは、どうも情報量が少なくて、再発盤とばかり思い込んでいるうちに、HPに記録として残っているばかり。そのうちに買えなくなりました。

今回、皆さんの熱い思いが込められた文章にたまたま触れる機会があり、やっと「英雄本色オリジナル スコア アルバム」の実体が判りました。

SEなんて書くとソフトですが、「銃声・悲鳴・セリフ入り」「名シーンの完全復元リマスタリング」、スタジオポッドさんのHPでも、控えめな表現なので(制約があるのかも)、FANの皆さん、絶対に感動します。
外しませんから。20年を経た今でも泣けます。

「生きろ!死に急ぐな!」
「恥じて生きるより、熱く死ね!」
公開時のキャッチコピーです。

Posted by hapworth16-1924 at 2007年09月17日 18:41
hapworth16-1924 さん
hiroさんコメントありがとうございます。

私もサントラの再発売に驚いた一人ですし、
偶然に取材が決まったというのが本当のところです。

私は個人でこのブログを運営しています。
サントラ趣味がこうじて、
問い合わせ等積極的にしたりしているのですが、
今回の場合はトライアローのHPが未だにWEB上に残っているのがきっかけでした。

そこには面白いことに、
10月にセカンドエディションが発売と、
数年前のこの時期似かかれたページが残っていたのです。

トライアローに当然電話しました、
でも繋がりません。しかも良く見ると、
今回再発売のサントラはリリース先が違います。
そこで、今回のリリース先を探し、
問い合わせの電話をしたところ、
なんと遠藤さん自信が対応してくださり、取材となったわけです。

サントラファンとしての探究心が
この様な記事作成という結果を招いたことは私自身驚いていますし、
こういうブログをやっていて良かったと感じました。
そして何より、
映画ファンがこのサントラを自作し、
企画したという事実に深く感動したしだいです。

今後もこの様な記事を提供できることがまたあると思います。
今後ともこのブログを、
私の活動を見守ってくだされば幸いです。
サントラファンの皆さんのつながりで運営できているのですから。

今後ともよろしくお願いします!

PS
hiroさんのAmazonコメントがそもそものきっかけです。
それで私も再発売に気がついたので。
この場を借りまして、お礼申し上げます。
Posted by 良一郎 at 2007年09月19日 00:19
初めまして。「男たちの挽歌」のサントラで検索して、このブログにヒットしました。レスリー・チャンのファンです。
「男たちの挽歌」のサントラ発売までにこのようなストーリーがあったとは...と驚きと共に、ファンとしては感謝の気持ちでいっぱいです。音源にレスリーの声も入っているので、とても嬉しいです。ブログで記事を紹介させていただきました。TBをさせていただきましたので、ご覧になって確認していただければと思います。
素晴らしい記事をありがとうございました。
Posted by Franny at 2009年07月16日 22:52
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Excerpt: 今日はレスリー・デー!Movie+で「男たちの挽歌」をやっていました。この後、「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー2」が始まります。「男たちの挽歌」はガンマニアの方が見ると、かなり嬉しい(マニアックな...
Weblog: The Four Seasons (Leslie Cheung Forever)
Tracked: 2009-07-16 22:45
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